夫婦岩を擁する二見ヶ浦の近くに

 夫婦岩が有名な三重県伊勢市二見町。

 

海のごく近くに工房はあり、

海風を感じながら制作活動を行っています。

透明瓶を使った再生ガラスの器

透明瓶を使った再生ガラスの器を制作しています。

うっすら緑がかった透明。

この透明瓶から作った再生ガラス独特の色、風合い、温かみがとても好きです。

 

再生ガラスのできるまで

溶解炉内に坩堝(蛸壺のような物)が入っており、

その中に細かく砕いた瓶を溶かします。

炉内温度は、およそ1400℃。水飴状に溶けたガラスを吹き竿で巻き取り、

息を吹きこんで形を形成していきます。

坩堝から巻き取った瞬間からガラスはどんどん冷めて硬くなっていきます。(再生ガラスは特に冷めが早い)

硬くなったガラスでは形を形成できないので、再び作業しやすい柔らかさに戻す為、グローリーホール(てっぽう)で焼き戻します。

 

吹きガラスはタイミングが全てです。手で直接触って作れないので、竿から伝わってくる感覚で、その瞬間のガラスの状態を把握し、タイミング良く吹きタイミング良く仕上げます。

このタイミングの見極めが難しく、そして楽しいところだと思います。

 作り終えたガラスを入れておく窯は、徐冷窯と呼ばれます。温度はおよそ520℃。

一つ一つ作るたびに、徐冷窯に入れていきます。

作り終えたガラスの温度は600~700℃。

そのまま冷ましてしまうと割れてしまう為、徐冷窯に入れ、温度をキープします。


夕方作業を終えた時に窯の火を落とし、翌朝までゆっくり徐々に温度を下げていき完成です。